悪い姿勢で起こりうる症状

楽な姿勢というのは必要以上に筋肉に力が入っていない姿勢です。 前後左右に歪みが無い正しい姿勢の維持は、本来ならそれほど力を入れなくても出来るものです。 正しい姿勢であれば重心が体の中心を通るため、前後左右がやじろべえのように釣り合います。 ところが体に何らかの問題があると前後左右でバランスが取れず、偏った重心の分だけ支える力が必要になりますので、 力を抜いたときには靭帯の張力に頼った姿勢となってしまいます。 靭帯の張力に頼った姿勢は靭帯に負荷を与え、場合によっては骨の変形にも繋がります。 また、重心の位置が狂っているために、脊柱では椎間板への負担も大きくなり、椎間板ヘルニアの誘因ともなりえます。

腰痛

背中を丸くしていると前後のバランスが崩れて、重い上半身を背中から腰の筋肉が支えることになります。 その筋肉の負担が腰痛の原因のひとつになります。 また背中を丸めているということは背骨も丸くなっている状態です。 この状態は背骨と背骨の間にある椎間板を変形させています。 変形された椎間板は椎間板ヘルニアを引き起こすこともあります。 逆に腰が反り過ぎていても背骨に負担がかかり、同じように椎間板ヘルニアや脊椎分離症など招くこともあります。

肩こり

悪い姿勢は肩こりの原因となります。 頭が前方に傾くことによって重さがおよそ5kgもある頭を支えるために、首から背中にかけて筋肉に負担が大きく掛かります。 この首から背中、肩にかけての大きな負荷が肩こりを招きます。

O脚

O脚も姿勢の悪さから起きている場合も多いのです。 O脚というと骨そのものが曲がっているように感じている人も多いかもしれませんが、 特に若い人のO脚は、骨の変形というよりも姿勢の悪さのため起きているO脚をよく見かけます。 悪い姿勢のため骨盤に歪みが出て、それがO脚の原因になっている場合が多くあります。

冷え性

冬に限らず夏でも冷え性によって苦しんでいる人が多くいます。 冷えの原因としては寒さを感知する部分が上手く働かない、脳からの体温調節の適切な指令が出ない、指令を実行する部位の問題などがあります。 姿勢が悪くなることによって体が歪み自律神経の働きが悪くなると、脳から適切な体温調節が出来なくなることもあります。 また姿勢が悪くなることによって脚部の筋肉が上手く使えないことによって、 血液を末端から心臓に押し戻す働きが弱まることから血液の循環が悪くなり、冷え性になったりします。

便秘

便秘の原因は食生活など多くの原因がありますが、姿勢の悪さによる場合も見かけます。 姿勢が悪くなることによって体が歪み自律神経の働きが悪くなると、腸に脳からの指令が届きにくくなり腸の働きが悪くなります。

呼吸が浅い

悪い姿勢は呼吸にも悪影響を及ぼします。 姿勢が悪くなると肋骨が上手く動けなくなります。 肺は周りを肋骨に囲まれていますので、肋骨の動きが悪いと肺が十分に膨らむことが出来ず、深い呼吸が出来なくなります。 また姿勢が悪くなることによって自律神経の働きが悪くなることにより、横隔膜にも影響が出ることがあります。 横隔膜が正しく動くことが出来なければ、やはり深い呼吸は出来なくなるでしょう。

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